2019年7月11日木曜日

ふるさと文化伝承館

八ヶ岳の周辺というのは縄文時代とても栄えたところ。清里のある北杜市でも縄文式土器や土偶などがたくさん出土しています。ここはちょっと離れて南アルプス市。
 国の重要文化財、鋳物師屋遺跡出土の円錐式土偶や
 人物造形がユニークな大きな土器や
 優美な水煙式土器




最近興味を持って調べていた釜無川と御勅使川の作る地形が、縄文が、ほうとうが、フルーツ王国山梨が、どんどん歴史という糸で俯瞰すると繋がっていって、とっても刺激的な学びができました。


展示の中で一番の驚きは鯛の骨。魚尻線との関係を考えると縄文時代に鯛がここにあったこと自体が感慨深い。

入って初めて、よく見かける土偶ゆるキャラ「ラビィちゃん」の本拠地だったことに気づいたくらい今回は偶然の立ち寄りだったのです。
が、なんとリニューアルオープンしてまだひと月たってなく、
解説文も最新の研究結果がわかりやすく示され、撮影も自由で、
目玉展示の土偶や時はレプリカでなく本物を、ほぼ独り占め状態で好きなだけ眺められ
平日だったことも有り学芸員さんがブティックの店員さんのように(←褒めてます)展示を解説してくれたり、
頂いた資料が図録のように立派だったり、
極めつけは入館料無料だったり、いろいろびっくりさせられました。

でも本当に評価すべきは
ミニ展示の場所として収蔵庫の一部を使うことで、奥に未整理の出土品の棚が見えていて研究施設としての博物館の一端に触れられたり
縄文土器と弥生式土器の違いが「薄さ」だったりすることを触ることで体感できたり
「○○博物館」と題して地域を知り、調べ、周知していくことで郷土愛をはぐくんでいく地域と積極的につながろうという姿勢だったり
なにより学芸員さんとの距離が近く、史料の見方を教えてくれることでただ見る展示でなく、いきいきと歴史を感じられるのが大きな魅力。


いい博物館です。すっかり長居してしましました。



ふるさと文化伝承館
山梨県南アルプス市野牛島2727
「湧暇李の里」内 木曜休み
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